技能検定

令和4年 課題

 

【技能検定の概況】

毎年、各地で開催される技能検定は国家検定として都道府県が実施するが、その業務のうち技能レベルの評価に係る事項、また技術的な事項について、東京都では東京都タイル煉瓦工事業組合連合会が委嘱を受け実施している。

実施にあたっては、連合会を構成する各団体長・役員・事務局が一体となって技能検定制度の意義および実施方法について熟知し、検定が厳正かつ公正に実施・運営されるよう努力して今日まで続いている。

今年はタイル張り検定の受検者数は、残念ながら近年減少傾向にある。平成16年度から技能検定の規定が改正され受検資格が大幅に緩和され、受検しやすくなったことから、その後数年は受検者数はかなり増加したが、やはりそれ以前の水準に戻ってしまい漸減傾向は否めない。

 

●受検者数の推移

これまでの技能検定の実施状況(申請者数等の推移)を見ると、タイル張りについては1000人~2000人も受検者のあった最盛期(昭和5660年頃)に比べると、その後のうち続くタイル需要の減退と比例するように受検者数が低迷しているのは、やはり時代の推移を感じざるを得ない。

タイル張り技能検定は、職業能力開発法に基づいて昭和37年度から実施され、翌38年は見送られたが、以降、毎年実施され平成20年度で47回を数えている。1・2級合わせて延べ4万数千人が申請、2万数千人が技能士資格を取得している。一方、れんが積みは、昭和57年から開始され、これまで461人が申請、175人が合格している。

タイル技能検定を所管する中央職業能力開発協会では、技能検定制度を次のように規定しているので、ご紹介しておく。

 

【技能検定制度の概要】

技能検定は、「働く人々の有する技能を一定の基準により検定し、国として証明する国家検定制度」。技能に対する社会一般の評価を高め、働く人々の技能と地位の向上を図ることを目的として、職業能力開発促進法に基づき実施される。

技能検定は昭和34年に実施されて以来、年々内容の充実を図り、現在137職種について実施。合格者は平成19年度には300万人を超え、確かな技能の証として各職場で高く評価されている。

 

【技能検定の実施機関】

技能検定は、国(厚生労働省)の定めた実施計画に基づいて、試験問題等の作成については中央職業能力開発協会が、試験の実施については各都道府県がそれぞれ行なうこととされている。各都道府県の業務のうち、受検申請書の受付、試験実施等の業務は各都道府県職業能力開発協会が行なっている。